マイクロスコープとは
– 対象物を約20倍まで拡大、精密な治療を可能にする医療機器 –
マイクロスコープとは、観察する対象物を約20倍まで拡大できる医療機器です。国内における歯科医院での導入率は5~10%と言われていますが、時間がかかる上に、専門の器具や4ハンド(術者+介助者)が必要になるため、実際の歯科治療に有効活用している歯科医院はもっと少ないでしょう。
マイクロスコープを使って精密な治療を行おうとすると、治療時間が一般的なそれよりも長くなり、1日に診療できる人数が限られるからです。当院では1日の診療人数を最多で6人に設定することで、マイクロスコープを有効活用しています。
ほぼすべての治療にマイクロスコープを導入
マイクロスコープで拡大し、同時に内蔵されている光量の大きなキセノンライトで対象物を明るく照らし出すことで、歯の細部を鮮明に確認できます。拡大率が大きくなるにつれ光の量は減ってくるため、光量の大きいライトを用いることは拡大化で良好な視界を確保する上で必要不可欠なのです。
また、マイクロスコープを使用した治療中の姿勢はリラックスした状態で安定しています。前かがみになって患者さんの口を覗き込みながら治療する状態に比べて手元がぶれにくく、長時間にわたって治療の質を向上させることができるのです。
マイクロスコープは一般的に根管治療に用いられることの多い機器ですが、当院では虫歯や歯周病の治療、審美歯科を含めてほとんどの治療にマイクロスコープを活用しています。
最小限の虫歯治療
歯科治療で重要なのは、歯を削る量を減らすことです。人間の歯は5,6回治療すると抜かざるを得なくなると言われているため、歯を守るために削る治療は少ないほどに良いのです。 最小限で虫歯治療を行う具体的なメリットとしては大きく2点が挙げられます。
1:詰め物や被せ物との接着性能が高い 歯はエナメル質、象牙質、神経が通う歯髄の三層構造ですが、表面にあるエナメル質の方が最も接着性能が高く、いかに削る量を減らしてエナメル質の中で治療を行うかが接着性能を引き上げる鍵となります。
2:神経、歯質可及的に残し精密な治療ができる。 しかしながらエナメル質の厚みは約1mmしかないため、保存して治療を行える症例は限られてきます。すべての治療でエナメル質を残すことは不可能なのです。 そのような場合でも歯質は極力残して治療を行うべきです。 削るほど歯の深部にある神経を取るリスクが高くなってしまいます。神経には歯に栄養や知覚を届ける重要な役割があり、失うことでその歯は死んでしまい、歯の破折や細菌感染のリスクが高くなります。
つまり、歯を削る量を減らすことで1・2を達成できる可能性が高くなり、結果的に歯を守ることができるのです。
マイロスコープを使うことで虫歯の感染部位など削るべき部分とそうでない部分が見極められ、精密に治療を行うことができます。
仮歯の製作にも活用
– 仮歯は本番のための重要なシミュレーション –
皆さん、仮歯にどのようなイメージをお持ちでしょうか。「本番の前にとりあえず入れておくもの」とお考えの人が多いのではないでしょうか。しかし、実際には違います。
「本番の前の重要なシミュレーション」であり、歯科治療で最も大切なものと言っても過言ではありません。精密な仮歯を作ることで、本番の歯を作るための型取りも精密にできるからです。 仮歯がしっかりと歯茎の中に入っていないと、歯肉が仮歯を異物と見なして排除しようとし、炎症を起こします。すると、歯茎の腫れや出血などによって型取りがうまくいかず、出来上がった被せ物もフィットしないのです。
マイクロスコープで治療の精度を高める
当院ではマイクロスコープで仮歯を細かく削りだし、精度を高めています。本番さながらの仮歯を作ることで、形態美や噛み合わせも綿密にシミュレーションすることができ、患者さんの満足度を高めることができます。
マイクロスコープを使った治療なら マイクロデンタルにご相談ください
治療をご希望の方はまずは予約は電話(03-6804-1180 [診療時間]8:30~12:30 / 13:30~17:00)または初診予約フォームよりお申込みいただけます。
※当院は担当歯科医師、担当歯科衛生士がお一人お一人に合わせた丁寧な診療を行っているため、対応できる患者様に限りがございます。 そのため、予約が大変込み合っており、混雑状況によって、1ヵ月程度お待ちいただく可能性があります。